私自身、パリで家を探す時に苦労しました。
条件に合う物件もなかなか見つからず、見つかったと思えばすぐ他の人に先を越されていたり、周りの人もみんな苦労している印象です。
私は、ネットで家を探しましたので、個人的によく見ていたフランスの物件サイトや日本人向けのサイトをお伝えします。
また物件サイトで注意することやパリで避けるべきエリアなども書いてありますのでぜひ参考にしてください。
伝えたいこと
○ フランスで家を探すおすすめのサイト
○ 競争が激しいので少しでも気に入ればすぐに連絡
○ 個人不動産屋には気をつける
おすすめの物件サイト
フランス・パリで私は2回引っ越しました。 フランスの物件サイトと日本人向けのサイトを使って引っ越しをしました。
フランスの物件サイト
フランスの物件サイトでしたら、以下の物件の掲載数が多いサイトがおすすめです。
- Se Loger – フランス最大級の不動産サイト
- Bien ici – 地図上で物件を見つけやすい
- Logic-immo
- PAP
- Superimmo
1つのサイトだけでなく複数の物件サイトを使うことをおすすめします。
個人的にはSe LogerとBien iciをメインで使っていました。Bien iciは特に地図上で家を探すのが見やすかったです。
メリット
日本人向けサイトよりもかなり掲載数が多い。
デメリット
フランス語が話せないと利用は少しハードルが高くなります。英語でも対応できる不動産があるので根気よく探すことが求められます。
日本語で探せるサイト
日本人向けのサイトでもフランスと同じように競争率が高いので、いいと思った物件をすぐに連絡するといいと思います。
個人的に、OVNIがおすすめです。掲載数は少ないですが、配信元が有名なのと、掲載費用も他のサイトよりも高いため、使っていて安心感がありました。
メリット
日本人向けのサイトだと日本語でアポイントから契約書の内容が確認できるので便利です。
デメリット
ただ日本人向けに相場よりも高額に家賃が設定されてあるケースもあります。
物件を探す時の注意点
光熱費のパフォーマンス診断を見る
フランスで新しい住まいを探す際、必ず目にするのが「Diagnostic de performance énergétique (DPE)」です。
このエネルギーパフォーマンス診断は、住宅や建物のエネルギー効率と環境への影響を評価したものです。
物件選びの重要な指標となるため、DPEについて基本的な知識を持っておくことは非常に役立ちます。
DPEとは何か?
DPEは、家のエネルギー消費量と温室効果ガス排出量を評価し、AからGまでの7段階でランク付けする診断です。このランクは以下の2つの点で示されます:
- エネルギー消費量(kWh/m²/年) 物件がどの程度のエネルギーを消費するかを測定します。
- 温室効果ガス排出量(kgCO₂/m²/年) 環境への影響度合いを示します。
DPEのランク付けの意味
- A(非常に優秀):省エネで環境負荷が少ない住宅。光熱費が安く済みます。
- B~C:良好なエネルギー効率を持つ物件。
- D:平均的なエネルギー消費レベル。
- E~G:改善が必要な物件。特にFやGは非効率的で、冬は室内は寒くなりやすいので光熱費が高額になる可能性があります。
DPEの義務と重要性
フランスでは、不動産の売買や賃貸を行う際、DPEの診断結果を提示することが法律で義務付けられています。これは、入居希望者が光熱費やエネルギー効率を考慮して物件を選べるようにするためです。
A~Cのランクを選ぶ
A~Cに該当する物件はエネルギー効率が高く、光熱費を抑えられる傾向があります。D~Gの場合は、エネルギー消費が多いため、光熱費が高くなります。
光熱費がすでに家賃に含まれているかを確認するといいでしょう。
できるだけ、A~Cの物件を選ぶといいですが、私は該当するいい物件を見つけられずに、E以降の家に住んでいます。冬はやっぱり光熱費が高くなりますね。。
個人不動産や有料のサービスに注意する
物件サイトを閲覧するうえで注意するのがどの不動産がサイトに掲載しているかです。
Particulierと書かれた個人不動産は、そもそも物件自体がなかったこともありました(不自然に安い家賃設定)。そのため、なるべく法人の不動産が掲載している物件を選択していました。
また法人でもリンク先は会社のページですが、その後に有料サービスで空室状況がわかるという設定がされてある場合は、登録せずに選択肢にいれませんでした。
空いている物件をお金を払って知ることができるだけで、その家を優先的に借りられるということはありませんでした。
実際に内見する
やはりなんといっても内見してから決めることが確実です。写真では良さそうと思っても実際に、地上階で内庭のゴミ箱が近い物件もありました。
また新築の物件でも壁や床が薄かったり、玄関から階段まで誰でも入れるセキュリティになっていたりとかなりボロさがある物件もあったので実際に内見することは必要です。
日本から家を探す場合、Airbnbで数ヶ月滞在しながら家を探すことをおすすめします。写真やウェブ電話でもお願いしても実際に内見してみるとイメージとは異なることも多くあります。
家賃補助をもらえる家か
長期留学生は特に意識して、家賃補助(アロカシオン・APL)を受け取ることが可能な物件か確認しましょう。
又貸しの物件などは、家賃手当を受け取ることができないので、事前に確認するといいでしょう。
私自身、大学院生の際に月に200ユーロの手当をいただいていましたので、本当に助かりました。
家賃補助は、収入や家の広さなどによっても変動します。
家賃補助については、格安フランス留学の記事でも紹介しています。
ぜひ読んでみてくださいね。
家探しの実際の流れ
物件サイトから連絡
物件サイトには連絡先が掲載されているので、少しでもいいと思ったら連絡しましょう。
メールでもいいですが、おすすめは電話です。
いい物件ほど、本当にすぐになくなってしまうので、早めに連絡することをおすすめします。
メールでは大量に来るメッセージに埋もれて見ないケースもあるので電話をおすすめします。
内見してから
内見の日程は頑張って空けましょう。不動産会社は集団で内見させることが多いので、その日程から外れてしまうと、次の日程ではすでに契約ずみということがあります。
内見後、少しでもいいなと思ったら、当日中にメールや電話で連絡し必要な書類を聞き出します。
書類を先に送った者が優先されることがあるので、書類も早めに送るといいでしょう。
想定される提出書類はあらかじめ容易しておきましょう。
想定される提出書類
身分証明書のコピー(パスポート・滞在許可証)
保証人の身分証明書のコピー
貯金額がわかる証明書のコピー
RIB(口座情報)
働いている方は、労働契約書、給与明細など
パリでは競争が激しいのでスピード勝負になってきます。
内見をしていいなと思った物件でも他の人を優先にされたり、また条件で他の人の方が選ばれることもありました。
早め早めの準備をしておくとよかったです。
パリで避けるべきエリア
危険なエリアを外して家を探しましょう。
18区19区は危険エリアで家賃の他の地区と比べたら安くなっています。
また10区のパリ北駅、パリ東駅の近くも治安が悪いです。
実際に自分で物件の周りを歩いてみて、少しでも居心地の悪さを感じたら、選ばないことが賢明です。
私なら避けるというエリア(18区・19区・10区)あたりを赤い線で囲みましたので参考にしてみてくださいね。
家賃相場と初期費用
エリア別の家賃相場
一人暮らしだと、最低500ユ―ロからが相場です。500未満でも見つけることができますが、治安が悪い地域だったりします。
500ユーロだと9〜10㎡が相場です。
20㎡で500ユーロなら少し疑った方がいい物件かもしれません。
20㎡だと850ユーロくらいが最低価格だという感覚がありますね。
物件を探してみると、家賃相場の感覚がだんだんとわかってきますので実際に調べてみてください。
この金額でこの広さはおかしいなど、わかってくるはずです。
必要な初期費用の内訳
- caution (保証金) : 家賃の1ヶ月や2ヶ月分
- 不動産の仲介手数料 : 内見、契約書の作成手数料、入室時の状態確認の手数料
私は個人と法人の2つ利用しました。個人だと仲介手数料はなく、初期手数料は保証金の支払いのみでした。法人だと仲介手数料を初期費用として支払いました。
個人の場合、現金で手渡しで保証金と当月の家賃1ヶ月を支払いましたが、少し不安だったので、白紙に支払ったことを証明する内容を書いてもらい日付とサインしてもらいました。
現金で手渡しのケースは少ないと聞いていますので、銀行送金でない場合は本当に信頼できるか確認できるように、サインをもらったり、本当に送金ではダメか聞いてみるといいでしょう。
まとめ
フランスで家を探す際は、物件サイトでの検索から始めましょう。
物件を選ぶ際は、DPE(エネルギーパフォーマンス診断)のランクを確認し、光熱費の目安を把握することが重要です。個人不動産(Particulier)の物件は慎重に判断し、できるだけ法人の不動産会社が扱う物件を選びましょう。
内見は必須で、写真だけでは分からない物件の状態や周辺環境を確認できます。
パリでは特に18区、19区、10区周辺は治安の面で注意が必要です。もちろん人によって異なりますので、実際に家の周りを歩いてみてください。
家賃相場は、9-10㎡で500ユーロ程度、20㎡で850ユーロ程度が目安となります。
初期費用として、家賃1-2ヶ月分の保証金(caution)が必要で、不動産会社を通す場合は仲介手数料も発生します。
物件が気に入ったら素早く行動することが重要で、特にパリでは良い物件は本当にすぐに決まってしまいます。日本から探す場合は、現地でAirbnbに滞在しながら、実際に物件を見て回ることをおすすめします。